R6 SSHイタリア・ボローニャ海外研修4日目
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2025年1月21日 海外研修4日目
メディチーナ電波天文台、ボローニャ電波天文学研究所訪問
今日はまずボローニャ電波天文学研究所研究員のマルチェロ・ジロレッティさんから、宇宙観測の歴史と現状について講義を受けました。昨年もオンラインで授業を受けましたが、今回は実際にお会いして対話しながら詳しく学ぶことで、電波によって宇宙を観測することの意義をより深く理解することができました。様々な機器に触れて、実際に動かしてみることで、光と電波の周波数の違いや、観測技術の進歩を実感することができました。
メディチーナ電波天文台では、the Northern Crossと呼ばれる大型干渉計と、放物面鏡について、それぞれのどのような事象の観測に適しているかを学びました。
ボローニャ電波天文学研究では、宇宙物理の最新の研究動向についてさらに学びを深めました。同研究所には、現在3名の日本人研究者や大学院生の方々が研究活動を行なっておられます。そのうちのお2人からお話を伺うことができました。
イタリア国立宇宙物理研究所電波天文学研究所所属で、今年からポスドク研究員として勤務されている西脇公祐さんは、まずご経歴を紹介いただき、次にご専門の宇宙物理学について、高校生にも分かりやすく説明してくださいました。さらに、ご自身の現在の研究について、銀河団を対象としておられること、コンピューターシミュレーションを用いて数値計算したものを観測と比較し、物理の検証を行っておられることなどをお話しいただきました。最後の高校生に向けてのアドバイスもいただきました。
総合研究大学院大学先端学術院天文学コース所属で、イタリア国立宇宙物理研究所電波天文学研究所に留学中の松野ななさんは、高校から大学院で研究者を志すまでのキャリアパスについてお話ししてくださいました。高校時代からさまざまな活動行なってこられた松野さんは、大学でも木製の人工衛星を作るプロジェクトに携わったり、小学生を対象とした天文アウトリーチ学生団体を立ち上げたりと、各方面で活躍されました。大学は何でもできる自由な場所なので、楽しみに受験勉強を頑張ってもらいたいとのメッセージをいただきました。
国際的に活躍する若手研究者にさまざまな質問をすることで、自分のキャリアについて考えるよい機会となりました。お二人の国際的な活躍に圧倒されつつも、大いに刺激を受けたようです。ジロレッティさん、西脇さん、松野さん、どうもありがとうございました。